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令和2年 厚生労働白書 社会保障費の担い手の動向

社会保障の担い手の動向(p128

【平成の30年間に医療福祉就業者は大きく増加】

担い手不足・人口減少の克服に向けて(p131

今後、本格的な人口減少が進む中で、経済・社会の両面から、労働力や就業者といった「担い手」の減少が懸念される。

 

1章第3節で取り上げた労働力需給推計では、2019(令和元)年に6,700万人である就業者数が、2040(令和22)年には、今後の経済成長と労働参加の状況によって6,000万人台を維持できる可能性もあるが、現在の性・年齢階級別の就業率が変わらなければ5,200万人程度まで落ち込むおそれもあるとされている。

 

女性や高齢者の就業率の一層の向上とともに、一人ひとりの職業能力開発、労働力の最適配置や雇用管理の改善等により働く人のポテンシャル(潜在的な力)を引き上げ、活躍できるようにしていくことが求められている。

特に、医療福祉分野においては、今後、介護分野を中心に、利用者数の急増が見込まれる中、必要となる就業者数も、2018(平成30)年の826万人(就業者全体の約8人に1人)が最大1,070万人(約5人に1人)へと大幅に増加する見通しとなっている。

 

健康寿命の延伸等の需要面の改革とあわせて、医療福祉の現場の生産性を向上すること(医療・福祉サービス提供改革)によって、より少ない人手でも現場が回っていく体制を実現していくことが求められている。

 

こうした担い手不足が生じる根本的な原因は、少子化の進行である。少子化対策は、社会保障分野に限らず社会全体に関わる課題であり、また、その効果が表れるまでに一定の時間を要するが、長期的な展望に立って総合的な対策を進めていくことが必要である。